1.和の伝統とモダンデザインとの調和
 わが国の日本建築の伝統は長い歴史と技術の積み上げを持っていますので、仕口の加工方法などはぜひ受け継ぎたいと考えます。
 その上で近代のモダンデザインもまた生きてくるのだと思います。そんな懐かしさとそれをこえた遥かなところにデザインの目標があるのだと思えます。
2.木の素材を生かしたナチュラルな生活空間
 日本人にとってまた人類にとっても木というナチュラルな素材は太古の昔から日常の傍らにあって日々の生活を支えてきました。
 また使えば使うほど味の出てくる素材でもあるのではないでしょうか。
3.敷地の地形を生かした空間の配置
 敷地は横浜市のカントリーサイドにあって、未だ自然の地形の残された景観的にも雰囲気の良い場所として残されています。
 北西斜面という地形特性から眺望はほぼ西の方角にあると考えられます。建物の配置はあえて眺望を重視した、夕日の見えるカウンターキツチンとして計画しました。
4.自由自在な生活を支えるオープンな空間
 日本的な空間の特徴は格式の尊重にもあるのですが、現代の生活にあっては世界人、自由人としての格式に捕われないスタイルが望まれているようです。オープンで使い方にあまり制約を強制しない居間と食堂、キッチンとなるよ
う工夫しています。二階の居住空間には断熱もかねてカーテンでなく内障子を設置してみてはい
かがでしようか。
5.大屋根を持った耐久性の高い骨組みと架構
 建物の構造、骨組みは木造の軸組と申せますが、見ておかしくない限り架構をあらわしとしてみてはいかがでしょうか。
 屋根の形は登梁を大きく出した、いわば大屋根として建物が雨に対して長持するよう考えた結果です。

4.07 YAH

●概算工事費(外構除く)
—–万円
●概算設計監理費
—–万円

●面積
敷地面積  318.70 m2
建築面積  89.64m2(27.06坪) (建ぺい率 28.13%<60%)
1階床面積  69.56m2(21.0坪) 2階床面積 84.67m2(25.56坪) 
延床面積  154.23 m2(46.56坪) (容積率 48.39%<100%)
●主な外部仕上
屋根-銅板平葺き(勾配4.0寸)、アスファルトルーフィング下地
壁-1階/モルタル下地、吹付け防水.2階/木製竪羽目板張り、キシラデコール塗り.
建具-アルミサッシ、木製サッシ
●主な内部仕上
天井-木製板張り、その他
壁-一般.しっくい塗り、珪藻土塗り、木製板張り、石膏ボード下地
床-一般/木製板張り、タイル貼り、その他